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【謹賀新年】軽部征夫学長からのメッセージ

2017年1月1日掲出

東京工科大学学長 軽部征夫

東京工科大学学長 軽部征夫

 受験生の皆さん、新年明けましておめでとう。
皆さんにとって大切な大学の入学試験日が近づいていますので、気を引き締めて勉強に励んでいると思います。

 皆さん、OECDという言葉をよく聞くと思いますが、わが国が加入している経済開発協力機構(Organisation for Economic Co-operation and Development)のことです。このOECDが、教育の成果とその影響についてキーコンピテンシー(主要能力)を特定し、これを各国共通にする必要があるとしており、わが国でもこの教育について関心が高まっています。
 キーコンピテンシーの具体的な内容は、1)社会?文化的、技術ツールを相互作用的に活用する能力、2)多様な集団における人間関係形成能力、3)自立的に行動する能力、の3つを上げています。

 本学では昨年、「新年の学長からのメッセージ」で紹介した学修の成果(ラーニング?アウトカムズ)の中で4つのコンピテンシー能力の教育を述べました。コミュニケーション能力、分析?評価能力、論理的思考能力と問題解決力です。OECDの示した3つのコンピテンシー能力の1)(※上記参照、以下同様)は、大学における教養学環教員と専門科目を担当する教員によって養成される能力だと思います。2)の多様な集団における人間関係形成能力は、教養課程や専門課程で行われるグループワークや、PBL(プロジェクト?ベースド?ラーニング)のアクティブ?ラーニングで学修できると考えています。3)の自律的に行動する能力は、やはりグループワークやPBLによって養われますが、最終的には本学のラーニング?アウトカムズでも取り上げているように、問題解決能力の教育によって学修できると思っています。そこで問題になってくるのは、これらのコンピテンシー能力をどのように評価するかということです。4年間で身に付ける能力の評価ですから、なおさら難しいのです。これは、本学で採用している評価基準であるGPAで評価することは難しいと思います。コンピテンシー能力に見合った新しい評価基準を作ることが大切です。例えば、ルーブリックを用いることが考えられます。ルーブリックとは、学修到達状況を評価するための評価基準表のことで、例えば「S」「A」「B」「C」の評価基準をそれぞれ決めて、その表をもとに判定します。コンピテンシー(能力)とは、単なる知識や技能だけではなく、様々な心理的?社会的なリソースを応用して複雑な課題に適応することができる能力です。今、産業界からはこのようなコンピテンシーを持った人材が要望されているのです。

 本学では、理念の実学主義教育の中にも、「社会、産業技術が変化しても、これに柔軟に適応できる人材の育成をすること」を盛り込んでいます。

2017年元旦

■軽部学長のきらっとひらめきコラム
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