ヒューマンムーブメントセンターの活動紹介
- 2024年7月18日活動紹介
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7月11日、副センター長の斎藤助教と内野訪問研究員の研究論文が、Journal of Physical Therapy in Sports (IF 2.2) に掲載されました。タイトルと研究内容は以下のとおりです。
Effectiveness of Psychological Intervention Following Anterior Cruciate Ligament Reconstruction: A Systematic Review and Meta-Analysis
【本旨】
前十字靭帯再建術(ACLR)後のリハビリテーションにおいて、心理的介入の有効性を標準的なリハビリテーションと比較するために、複数の研究をまとめて分析しました。14の研究が選ばれ、そのうち6つの研究で詳細な分析を行いました。
結果として、心理的介入を受けたグループは、標準的なリハビリテーションを受けたグループと比較して、3ヶ月後の運動に対する恐怖心が有意に減少しました。また、3ヶ月後および6ヶ月後の痛みも大幅に軽減されました。この研究結果から、ACLR後のリハビリテーションにおいて、心理的介入が短期間での回復に有効であることが示唆されました。以上のことから心理的介入をACLR後のリハビリテーションに取り入れることで、競技復帰に悪影響を与える痛みと運動恐怖心の改善が期待できることがわかりました。
今後の研究では、特にエリートアスリートなど特定の集団に対する心理的介入の長期的な効果を評価し、これらの介入がリハビリテーションにおいて実際にどれほど有益であるかを明らかにしていく予定です。
- 2024年7月17日活動紹介
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7月2日から5日にかけて、イギリスのグラスゴーで開催された第29回欧州スポーツ科学会議(ECSS)に参加いたしました。ECSSは、スポーツ競技やスポーツ障害、動作分析など、多岐にわたるスポーツ科学分野の研究発表が行われる国際学会です。今回は、ヒューマンムーブメントセンターからセンター長の中山教授、副センター長の斎藤助教、伊藤助教、そして松下訪問研究員が参加いたしました。
斎藤助教は、Single Leg hopにおける筋シナジー解析による運動制御機能に関する研究について15分間の口頭発表を行い、これまでの研究成果と現在進行中の研究の最新知見を交えて解説いたしました。
伊藤助教は、サイレントピリオド(SP)を用いた筋疲労負荷前後の神経筋協調性の時系列的変化と、筋放電休止時間(SSP)を用いた神経筋協調性機能に関する研究を発表いたしました。
中山教授と松下訪問研究員は、共同研究として、ハイヒールの高さの違いが下肢および腰椎の姿勢に与える影響について、筋骨格シミュレーションソフトOpenSimを用いた研究を行い、ポスター発表を行いました。
松下訪問研究員は、一本歯下駄を履いて歩行した際の腰部および下肢の姿勢と筋電図による運動学的な基礎研究を行い、その将来的な運動への応用についてポスター発表を行いました。
研究タイトルは以下の通り。
?齋藤: Neuromechanical Strategies for Longer Forward Jumps: A Muscle Synergy Analysis of Single Leg Hops
?伊藤: Examination of Chronological Changes in Neuromuscular Cooperativeness before and after Muscle Fatigue Loading using Silent Period as an Index.
?中山?松下:Influence of wearing high heels on lower limb and lumbar spine posture in static standing.
?松下:The effect of single-tooth wooden clogs(GETA)on the whole body during walking.
- 2024年7月16日活動紹介
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2024年5月7日から5月20日まで、ヒューマンムーブメントセンター副センター長である斎藤寛樹助教が、脊髄損傷研究の世界的権威であるマイアミ大学(アメリカ)のThe Miami Project to Cure Paralysisで共同研究を行いました。この研究は、Dr. Matija Milosevicが運営するThe NeuroMET Laboratoryにおいて実施され、脊髄損傷に対する脊髄電気刺激介入に関する研究が積極的に進められています。今回は、脊髄損傷患者への介入研究の効果判定で必要な三次元動作解析や筋電図などを用いたニューロメカニクス評価を共同で行いました。脊髄損傷患者への脊髄電気刺激法は、歩行能力を劇的に向上させる介入として期待されている注目分野です。
From May 7 to May 20, 2024, Assistant Professor Hiroki Saito, Vice Director of the Human Movement Center, conducted joint research at The Miami Project to Cure Paralysis at the University of Miami, a world authority in spinal cord injury research. This study was conducted at The NeuroMET Laboratory , operated by Dr. Matija Milosevic, which is actively advancing research on spinal cord electrical stimulation interventions for spinal cord injuries. In this collaboration, we performed neuromechanics evaluations, such as three-dimensional motion analysis and electromyography, which are essential for assessing the effects of interventions in spinal cord injury patients. Spinal cord electrical stimulation for spinal cord injury patients is a promising field of study expected to dramatically improve walking abilities
- 2024年7月16日活動紹介
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高校訪問実施(2024年5月8日)
提携校である東京成徳大学高校を訪問し、ヒューマンムーブメントセンターのセンター教員の伊藤咲子助教によるコンディショニングについての模擬授業を実施いたしました。授業では、自身の身体を知るための評価や簡単なフィジカルチェックの実技を行い、コンディショニングがパフォーマンス向上や怪我の予防に重要であることを生徒に理解してもらうことができました。また、この活動を通して、理学療法士という職業やスポーツ理学療法への関心を高めていただけたことは、大きな成果であったと考えております。
センターでは、今後も継続的に模擬授業を実施するだけでなく、部活動に所属する学生のフィジカルチェックや顧問の教員へのフィードバックを行うことで、学生に理学療法士の活動を身近に感じてもらい、本学への進学を検討するきっかけとなるよう努めてまいります。
今後の活動としては、訪問先の高校を増やし、理学療法やセンターの活動をさらに広めていく予定です。また、高校だけでなく、膝前十字靭帯損傷などのスポーツ障害を多く診ている病院との連携も進めており、センター教員による機能評価を病院の医師や理学療法士にフィードバックすることで、よりスムーズなスポーツ復帰をサポートしてまいります。