REC.010 chapter.3「アイデアの作り方」
season 2
REC.010 chapter.3
アイデアの作り方
―松任谷さんは、アイデアの作り方に何か論理的なものはありますか?
松任谷:人それぞれだからね。自分の場合は、瞬間だよ。きっと、何か瞬間にアイデアが出なかったら、もうアイデアはないと言える。例えば打合せのとき、じゃあこんな映像を作るので音楽が欲しいです、こんなイメージで、といわれたときに、頭にメロディが浮かばなかったら、僕はそこで終わり。由実さんは逆にそういうのを覚えておいて、自分で思いついた音楽を、これはどうだろうと当てはめていくタイプ。だから、いろんな人がいると思う。
―アイデアを作るためには、どんな訓練をしたらいいですか?
松任谷:自分の好きなこと、興味の有ることのなかで「なぜ?」と問答することじゃないかな。例えば、なぜこの人は好きになれるのに、あの人は好きになれないんだろうとか、身近にいくらでも転がっていると思う。なぜ、あのときにあれがおいしかったんだろう。なぜ二回目に見た景色があんまりきれいに見えなかったんだろうとか、なぜあのひと言が嫌な感じに聞こえたんだろうとか。こうすると、例え稚拙でもきっと何らかの答えがあって、これかなと思っているうちに、何も考えていない人とは違う何かが出てくるよね。答えはチンプンカンプンでもいいけど、あ、こういうことなのかなって。それを続ければ、そのうち、もっともっといろんなことがポップコーンのように、パーンとはじけるようになるよね。
―ありがとうございました。
chapter.3 アイデアの作り方
REC.010 松任谷 正隆さん
音楽プロデューサー/東京工科大学メディア学部客員教授
- REC.010 chapter 1-3 -
- chapter.1 雲母社が求める人材について
- chapter.2 悩みの部分はいつの時代も一緒
- chapter.3 アイデアの作り方
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