REC.005 chapter.4「ラジオの可能性」
season 1
REC.005 chapter.4
ラジオの可能性
―かなりお忙しく仕事をなさっていますね。
松尾:今忙しい時に重要なのは、インプットの時間だけは確保しておくことです。インプットは絶対にしないとダメです。そのための時間、人に会う時間と上質のエンタテインメントを体験する、この二つだけは外さないようにしています。
―例えば、それは意識的に人に会うとか。
松尾:そうです。音楽関係の人はもちろん多いけど、広告会社の人とか、特にモノを作っている人と会うと面白いです。街に出るのも大事ですけど、人に会うことが一番の企画の近道ですね。人脈という言葉は好きではないけど、どれだけ面白い人を知っているかは強みになると思います。
―今後のラジオの可能性はいかがなものでしょうか?
松尾:インターネットとのコラボレーションは積極的にやっていきたいと思っています。例えば、国民的なポータルサイトにradikoのボタンがついていたらどんなにいいだろうと妄想しているわけです。(※radiko=パソコンでラジオ放送を受信できる「IP(Internet Protocol)サイマルラジオ」の配信サービス)
―面白いですね。
松尾:じゃあ、どうやったらそういうサイトにradikoのボタンが付くのだろう? と考えると、普通だったらそれは付かないかもしれない。じゃあ、災害情報だったら、お互いいけるんじゃないかと。細かい連携をとってローカライズした情報を出していこうと考えると、急に道が開けていくかもしれません。とんちが必要なんですね。
―それは必要ですよ。
松尾:インターネットにアクセスする何千万人という人たちが、ラジオを聞くチャンスが生まれると思います。だから、変わる勇気、変わらない勇気は両方必要だと思うのですが、今までのラジオのままでいいとやっていくより、絶対に新しいところに出て行くのだという強い意志がないと、ラジオを仕事としている人は残れないと思います。
―ありがとうございました。
学生たちのJ-WAVEのスタジオ見学会
#2012/12/j-wave-4397.html
(次回は、ウォルト?ディズニー?ジャパン株のディレクター(日本&アジア?パシフィック担当 ミュージック?グループ)の目黒敦さんです。)
chapter.4 ラジオの可能性
REC.005 松尾 健司さん
株式会社J-WAVE編成局 制作部長
- REC.005 chapter 1-4 -
- chapter.1 企画の考え方十か条
- chapter.2 企画100本ノック
- chapter.3 書を捨て、街へ出よう!
- chapter.4 ラジオの可能性
株式会社J-WAVE編成局 制作部長
中央大学卒。学生時代よりラジオ番組の制作に関わり、以来25年以上にわたりラジオ番組の制作に従事。2003年にJ-WAVEに入社。
「TOKIO HOT100」「TOKYO UNITEDなどを手掛けているほか、番組関連イベントなどを多数プロデュースしている。
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